彼女の作品はどれも好きだけれど、子供でも大人でもない
思春期の人間を描いた作品は、特に好きだ。
ごくごく当たり前の日本語が綴られているだけなのに、文章からは温度や湿度が伝わってくる。
物語の舞台は私の知らない時代のはずなのに、その場所の風景や空気が
自分だけの記憶と混じり合って、なんだか胸がざわめいてくる。
新聞に、この作品の書評がちらほら出ていた。
物語を分析しだしたらキリがないけれど、いつか必ず「死ぬ」のだと思うと
私の持っている「欲望」が愛しくて、たまらなくなる。
日々の生活に追われて、「欲望」がエスカレートしていくことはあっても、
それを手放すことはしたくない。
そう思った。
私も、彼女の作品のうち、思春期を扱ったものが好きですね。「僕は勉強ができない」とか、すんごい名作だと思います。
返信削除なんででしょう、私も、「私個人の、私だけがもっているはずの記憶」が彼女の本にちりばめられているような、変な錯覚がするんです。
もしかすると、「思春期にこうありたかった、こういう記憶にしたかった」という願いかもしれません。
そして、私も「欲望」は手放したくないな〜〜〜。
それがたとえ醜いものでも。抱えて、抱えながら生きていきたいな最近思う今日この頃です。
mi-maさん、コメントありがとうございます☆
返信削除「欲望」って時にやっかいだけれど、
その根っこの純度はすごく透明なんじゃないか
とも、思ってるんです。
年を重ねるにつれ、純度を保つのってむずかしく
なるのかもしれないけど、そのつど、上手な「欲望」の
可愛がり方を学んでいきたいなーと思っています。